5分で分かる イギリス政治まとめ その2 (完結編)

前回の記事に引き続き独断と偏見で解説する誰でもわかるイギリス政治まとめその2です。前回をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ。

5分で分かる イギリスの政治まとめ その1

 【日本の衆議院に相当する庶民院にはどんな人たちがいるのか?】

 前回の記事で書いたように、日本の参議院に相当するイギリスの貴族院には選挙がありません。一方衆議院に相当する庶民院にはどんな人がいるのか見てみましょう。

 イギリスの政治 下院

はい、ちょっと意味わかりませんね、笑 この丸一つ一つが議員で全部で650個ある(はずです)。色が政党のカラーを示しています。これは勝手に趣味で付けた色でなく、イギリスの政党は全てイメージカラー(とシンボル)を持っています。とりあえずメジャー所としては保守党(青)、労働党(赤)、自由民主党(黄色)を覚えておけばOKです。

【保守党 Conservative Partyってどんな政党?】

イメージカラーは青、シンボルはなぐり書きしたような木(笑)。2018年現在の与党となります。ちなみに木の模様は最近緑色からイギリス国旗のユニオンジャックに変更したようです。昔の方が個人的に好きなので下には昔のマークを載せておきます、笑 あの鉄の女サッチャーも、二度の世界大戦を戦ったイギリスの英雄チャーチルもこの政党所属でした。

読んで字のごとく保守政党ですので、基本的には民間に出来る事は民間に任せる小さな政府を志向し、財政は緊縮がちで、税金は少なめ、その代わり福祉も少なめ、移民には消極的というのが伝統的なスタイルだったんですが、最近は支持層が変わってきた事もあり、(保守党に限らずですが)イギリスの政党は独自の色というのが薄くなってきています(EU離脱の時のスタンスが顕著、党内でも割れに割れていた)

 

イギリスの政党 保守党

【労働党 Labour Partyってどんな政党?】

現在の最大野党、イメージカラーは赤、シンボルはバラの花。有名人はあんまりいない、笑 しいていえば90年代にニューレイバー(労働党はレイバーパーティー Labour Partyと言います)をかかげたトニーブレアくらいでしょうか。

 政策は簡単に言えば保守党の真逆です。財政は税金使いがち、福祉重視。移民には(まあまあ)積極的(労働者、組合が支持基盤なのであんまやりすぎると移民に仕事を奪われたと言ってそっぽを向かれるジレンマあり)大きな政府を志向する政策です。労働党という名の通り、元々労働者と労働組合を強固な支持基盤としている政党ですが、これも最近のイギリスの社会の流動化の影響か、伝統的にこの政党の支持基盤はこういう人たちというのがどんどん難しくなっています(昔ほど金持ちは保守党支持、貧乏人は労働党支持と簡単に言えなくなってきているという意味です)

イギリスの政党 労働党

【自由民主党 Liberal Democratsってどんな政党?】

イメージカラーはオレンジがかった黄色(回りくどいですがスコットランドにあるスコットランド国民党が黄色を使用しているため、区別を分かりやすくするためあえてこう表記します)マスコットは黄色い鳥です。ハトじゃないかと思ったんですが、どうも特定の鳥だという情報は見つかりませんでした。

政策は一番説明しづらいですが、どちらかと言えば、労働党に近いです。福祉重視だけど、財政もほどほどに税金使い過ぎない。移民には積極的(特にEUからは)環境保護に厳しい、教育については(労働党以上に)重視気味といった所でしょうか。この政党は選挙毎に議席の上下が激しいのが特徴です。大体は政策的に近い政党の労働党と票の食い合いになります。イギリスの選挙制度は日本と違い、比例代表がなく、小選挙区一発勝負なので選挙区の2位以下はどんなに投票数が多くても落選、それらの票は全部死票になります。この選挙制度の不利な点をモロにくらっているのが自由民主党です。そのため、自由民主党はこの選挙制度を改革を強く求めており、その求めに応じて2011年に国民投票がありましたが結果は大差で現状維持でした。

イギリスの政党 自由民主党

 【どこの人がどの政党を支持しているの?】

まずこちらを見てください。どんな説明よりも一目瞭然でイギリスがどのように分断されているかが分かります。

イギリスの政党 地域別

青ばっかじゃねえかと思ったあなた、正しいです。イギリスの大半は青いんです(=保守党支持地域)赤い地域は小さいですが、人口が集中している都市地域はほぼ真っ赤(=労働党支持地域)です。ニューキャッスル周辺、リバプール、マンチェスター周辺、バーミンガム周辺、ブリストル周辺。そしてロンドン。人口が多い地域は振り分けられている議席が多いので、赤の労働党が見た目よりは議席数が多いのはそういう理由です。

ちょっと紛らわしいですが、北のスコットランドが黄色いのはこれは自由民主党ではなく、スコットランド国民党が強い地域という事です。自由民主党はオレンジですが、ほとんどオマケくらいしかないのが見て分かって頂けると思います。

日本も東京・大阪などの大都市圏を除けば、地方はほぼ自民党一強で大都市圏で野党は議席を獲得するという構図は日本もイギリスもほぼ同じ感じです。都市圏とそれ以外でキレイに色が分かれます。

【異色の選挙区】

上の地図では小さすぎて見えませんが、イギリス南部の海辺の街、ブライトンは青でも赤でも黄色でもなく、緑です(2018年現在)。これはGreen Party緑の党という政党が下院である庶民院に1議席だけ持っており、その唯一の議席がこのブライトンという街の選挙区です。

ブライトンという街はイギリスでもリベラルな街で有名で非常に特徴のある雰囲気を持っていますが、選挙民も他とは一風変わった候補者に投票しています。

【イギリスにもいる、色物泡沫候補!】

日本にも選挙の度に我々を体を張って国民を楽しませてくれる(本人が本気だったらすいません)色物候補が数々いますが(マック赤坂とか羽柴秀吉が有名ですが)実はイギリスにもカメラに映る一瞬に命を懸けている(だけ)なのではないかという候補がいます。前回の選挙からそんな人たちを見てみましょう。

Lord Buckethead (バケツ頭卿) - Lordっていうのは貴族の敬称ですのでフザけた名前ですね!あとどうでもいいけどバケツにしては長過ぎ。左端の赤い服の女性は首相です、念のため。

イギリス 選挙 泡沫候補

 Elmo(セサミストリートのアレ)

暑かったのか、手が蒸れてかゆかったのかて見えちゃってますね、笑 しかし隣もちょっとやばい感じの候補で中指立ててますね。。。

イギリス 選挙 泡沫候補

 Mr. Fishfinger (Fishfingerっていうのはイギリスの白身魚のフライの冷凍食品です)

コスプレのレベルが低いですね!もうちょっとマシなのはなかったんでしょうか。でも革靴履いてる辺りはTPO気にしてるのか気にしてないのかよく分かんないですね。左端は当時の自由民主党の党首です。

イギリス 選挙 泡沫候補

 イギリスの選挙は当選者を発表するときに全員が上記のように並んで一人ずつ得票数を読み上げる決まりがあるので、その時にカメラに映るチャンスがあります。しかもこの人たち間違いなく確信犯なのが、首相など大物候補が出馬する選挙区であえて出てるんですよね。当然当選しねーだろって思うんですが、カメラには間違いなく映るので正にそれだけのためにそこにあえてぶつけて出馬するというかなりサービス精神にあふれた人たちです。

以上2回にわたってイギリスの政治を説明してきましたが、何となく分かって頂けたら幸いです。それでは最後にカオス過ぎる一枚でお別れしましょう。仮装大賞じゃないですよ。国政選挙です!(一番左は首相です、念のため。大事な事なので2回言いました)

イギリス 選挙 政治

 

 

 


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